<内容>
ブリッジタワーで野良猫として暮らしている白黒猫のオルドウィンは日々食べ物を獲得すべく奔走していた。ある日魚屋で店主が裁いているヌマカレイを狙っていた店主が席をはずした隙に失敬したが・・・罠にはまってしまう。ヌマカレイを銜えつつ逃亡を図る、罠を仕掛けたのは動物専門の賞金稼ぎグリムスレード彼はオルドウィンを追う。最終的にオルドウィンは動物達がたくさん売っているお店の空いている籠に逃げ込む。なんとそこは魔法使い達が動物の相棒を探すお店であった。そこに魔法使い見習いのジャックが師匠と一緒にやってきてオルドウィンを選んだ。そして、オルドウィンは未知の世界へぐんぐん導かれることになる・・・。
<読むためのヒント>
オルドウィン、スカイラー、ギルバートの関係を注視して読む
オルドウィンとジャックの関係を注視して読む
オルドウィンとグリムスレードの関係も気にしながら読む
カルスタッフVSロラネラ女王の戦い
オルドウィンがジャックのファミリアになってから初めて見る夢がいくつかあったが・・・それは彼の出生の秘密が隠されているいるのか?
バクサハラ(女王のファミリア、ウサギ)


この物語は、仲間同士の絆、信頼を描いた物語だと思います。オルドウィンはジヤックのファミリアになったことで、スカイラーやギルバートというかけがいのない仲間に会うことができました。ジャック達がロラネラ女王に連れ去られた後お互い協力しながら困難に打ち勝っていく、後にオルドウィンが正体を話さなければいけない事態になり一時的に気まずくなったものの、やはり三人(三匹)で一つであることに気付いたかどうかはわからないけれど再び三人で救出のたびを続行していくわけです。やはり今までオンリーワンで生活していた彼に友人ができたことで、変わっていく姿、遭遇する危機のたびにそれを乗り越える力を発揮する所、閉塞感があるこの時代元気をもらえます。
最後にオルドウィンが眠っていた力を引き出せたのも、ジャックを助けたいと思う気持ちが強くなっていったからでしょう。

まず、こうしたいと願うことが、結果を生むことになる! 希望を捨てないこと、それは前向きな良い未来が待っているともいえます。子供達に読み聞かせる本としても良いし、今くじけていてどうしても後ろ向きになってしまう方オルドウィンになった気持ちで読んでみてください!きっと元気が出ますよ!

<登場人物>
(ロイヤル)
ジャック・・・魔法使いカルスタッフの弟子(11歳)
ドルトン・・・魔法使いカルスタッフの弟子(14歳の少年)
メアリアン・・・魔法使いカルスタッフの弟子(14歳、ジャックの姉)
カルスタッフ・・・三人の少年少女の師匠
ロラネラ女王・・・ヴァスティア国を治める女王
山の錬金術師・・・昔カルスタッフ・ロラネラ女王と共に死者の軍団の暴動を鎮めた魔法使い
(ファミリア)
オルドウィン・・・元野良猫で、今はジャックのファミリア(魔法はない・・・?)
スカイラー・・・アオカケス、ドルトンのファミリア(幻を作り出す能力)
ギルバート・・・アマガエル メアリアンのファミリア(水溜りの中に未来を見ることができる)
バクサハラ・・・ロラネラ女王のファミリア(変身能力)
イーダン・・・山の錬金術師のファミリア(時間を操る能力)
(その他)
グリムスレード・・・残忍な賞金稼ぎ、オルドウィンをしつこく追い回す
アグダリーン・・・荒地に住む白髪の魔女
フイリップ・・・ギルバートの弟
ブランフォーク王・・・200年前の国王
<用語集>
ファミリア・・・ロイヤル(魔法使い)の動物の相棒
ブリッジタワー・・・オルドウィンが住む街
ストーン・ランリット・・・ジャック達が魔法の勉強をしている所
ウィードの荒地・・・白髪の魔女が住む所
ダク沼・・・ギルバートの父母及び兄妹が住む所
裏切り橋・・・一緒に渡ったものを蹴落としあうと言われる橋
メイデンメア・・・念力猫の住む街
沈める宮殿・・・ブランフォーク王の時代の宮殿
ブロンズヘイヴンの新宮殿・・・ヴアスティア国の現在の宮殿
ガンダビースト・・・三つ目の怪物
7つの頭を持つヒュドラ・・・沈める宮殿を外敵から守るドラゴンの結合体
眠らせ粉・・・唯一山の錬金術師のみが作れるヒュドラの動きを止められる魔法の粉
翼の生えた目玉及び、目玉のおたまじゃくし・・・女王の偵察用

早川書房 アダム・ジェイ・エプスタイン アンドリュー・ジェイコブスン 大谷真弓 訳
(原題 THE FAMILIARS)

黒猫オルドウィン
黒猫オルドウィンの冒険 三びきの魔法使い、旅に出る
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