「ラフィールとよぶがよい」
 宇宙を舞台にした、ジント(地上世界出身)とアーヴ帝国王女ラフィールの冒険物語の始まりです!
この本は、「星界の戦旗」5巻を読んだのを期に、再読したものです。

不思議と新鮮な感覚を味わえるのは、スペースオペラでありながら、戦争シーンを前面に押し出していない点で、ジント(地上世界出身)と帝国王女ラフィールのちょうど同じ年頃の男女の青春物、戦場から退避する際様々な場所で巻き起こる事件、二人が体験する逃避行物語であり冒険物語に重きをおいているのを改めて感じ取れました。ですから、SF及び、スペースオペラが苦手な人でも楽しめるのではないかとも思いました。

第一巻目は、ジントとラフィールとの出会いから始まり、ジントが帝都の修技館へ行く際に便乗した帝国軍艦が正体不明の艦影を発見、敵対勢力と判明、ジントとラフィールは艦長から二人で脱出するように言われる(ここからが冒険物語の始まりです)、そして脱出に使った連絡艇が燃料の補給で立ち寄った先で最初の事件に巻き込まれる(立ち寄り先の男爵の陰謀)

と言ったながれです。(実際に本を読んでもらいたいので、流れは簡略にしています)

分かりにくいこの物語独特の理論、表現、言い回し(平面宇宙とか時空泡、他)等ありますが、ジントとラフィールをはじめとする、まず登場人物達の会話を楽しむことをオススメします。

1994年の作品ですが古さ?を感じる事もなく再読できたのでまだ読んでいない方にもオススメです。