SFを中心に小説を読んでいます。読後の感想などを書いています。

ファンタジー小説(海外作家)

黒猫オルドウィンの探索 三びきの魔法使いと動く要塞

<内容>
フアミリアのオルドウィン・スカイラー・ギルバートは、バクサハラの陰謀を打ち砕く可能性のある予兆の三匹である。前回は打ち負かすことはできなかったが退散させることはできた。それから間をおかずして、突然人間の魔法が消失し、再びバクサハラが現れ死者の軍団を復活させ動物が支配する世界を取り戻すと告げる。猶予はわづか・・・・次の満月の夜。
<読むときのヒント>
[頭に入れて読むとよいキーワード]
動く要塞
ユキヒョウの王冠
七賢獣の歌(子守唄のようなもの、最初にギルバートが口ずさんでいた)
ささやき貝
モールヴァーンおじさん
さいはて
オルドウィンの父の足跡

今回の物語は本格的にバクサハラが計画を実行に移してきたこと、再びオルドウィン・スカイラー・ギルバートの三匹がこの計画を阻止すべく冒険の旅に出る物語です。オルドウィンにとっては途中で自身の出生の秘密が明らかになり叔父が父のことを語ったことは真実なのか旅する過程で疑問が?

旅する過程で三匹の結束とお互いの理解、思いやりが高まっていくのが感じられていいですね。

でもバクサハラは三匹が苦労して捜し到達しても、それを当たり前のように邪魔をする、さすが悪役

気にとまった文章:時間の川の章で最後の文章・・・イグアナが言っていたように、過去と現在はからみあっている、それならまず過去を振り返らなければ、本当の意味で前へ進むことはできないのだ。まさに人生そうかもしれませんね。

<登場人物>
オルドウィン・・・メイディンメア生まれの念力猫、ジャックの相棒
スカイラー・・・幻をつくりだすアオカケス、ドルトンの相棒
ギルバート・・・水溜りに未来を見ることができる、メアリアンの相棒
ジヤック・・・魔法使いの弟子
ドルトン・・・魔法使いの弟子
メアリアン・・・魔法使いの弟子
ロラネラ女王・・・ヴァスティア国の女王
エドナ・・・ジャックたち3人を訓練する魔法使いの女性
アゴラス・・・動く要塞を造った建築家
モールヴァーン・・・メィデンンメアの念力猫のリーダー、オルドウィンの叔父
バクサハラ・・・女王の相棒(ファミリア)だった灰色ウサギ、動物を中心とした世界の復活を企てている
バクスリー・・・オルドウィンの父
コーリス・・・オルドウィンの母

グリムスレード・・・悪名高い賞金稼ぎ(人間)、オルドウィンの旧敵

<用語>
動く要塞・・・本来は女王が管理所有しているものだが、バクサハラによって奪われ彼女の居城のようになっている
メイディンメア・・・オルドウィンのふるさと
ニアハースト鳥類飼育場・・・スカイラーのふるさと
タグ沼・・・ギルバートのふるさと

早川書房

読書関連ブログも多数登録されています、おすすめブログコミュニティサイト
  
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
TREview
にほんブログ村

黒猫オルドウィンの冒険 三びきの魔法使い、旅に出る

<内容>
ブリッジタワーで野良猫として暮らしている白黒猫のオルドウィンは日々食べ物を獲得すべく奔走していた。ある日魚屋で店主が裁いているヌマカレイを狙っていた店主が席をはずした隙に失敬したが・・・罠にはまってしまう。ヌマカレイを銜えつつ逃亡を図る、罠を仕掛けたのは動物専門の賞金稼ぎグリムスレード彼はオルドウィンを追う。最終的にオルドウィンは動物達がたくさん売っているお店の空いている籠に逃げ込む。なんとそこは魔法使い達が動物の相棒を探すお店であった。そこに魔法使い見習いのジャックが師匠と一緒にやってきてオルドウィンを選んだ。そして、オルドウィンは未知の世界へぐんぐん導かれることになる・・・。
<読むためのヒント>
オルドウィン、スカイラー、ギルバートの関係を注視して読む
オルドウィンとジャックの関係を注視して読む
オルドウィンとグリムスレードの関係も気にしながら読む
カルスタッフVSロラネラ女王の戦い
オルドウィンがジャックのファミリアになってから初めて見る夢がいくつかあったが・・・それは彼の出生の秘密が隠されているいるのか?
バクサハラ(女王のファミリア、ウサギ)


この物語は、仲間同士の絆、信頼を描いた物語だと思います。オルドウィンはジヤックのファミリアになったことで、スカイラーやギルバートというかけがいのない仲間に会うことができました。ジャック達がロラネラ女王に連れ去られた後お互い協力しながら困難に打ち勝っていく、後にオルドウィンが正体を話さなければいけない事態になり一時的に気まずくなったものの、やはり三人(三匹)で一つであることに気付いたかどうかはわからないけれど再び三人で救出のたびを続行していくわけです。やはり今までオンリーワンで生活していた彼に友人ができたことで、変わっていく姿、遭遇する危機のたびにそれを乗り越える力を発揮する所、閉塞感があるこの時代元気をもらえます。
最後にオルドウィンが眠っていた力を引き出せたのも、ジャックを助けたいと思う気持ちが強くなっていったからでしょう。

まず、こうしたいと願うことが、結果を生むことになる! 希望を捨てないこと、それは前向きな良い未来が待っているともいえます。子供達に読み聞かせる本としても良いし、今くじけていてどうしても後ろ向きになってしまう方オルドウィンになった気持ちで読んでみてください!きっと元気が出ますよ!

<登場人物>
(ロイヤル)
ジャック・・・魔法使いカルスタッフの弟子(11歳)
ドルトン・・・魔法使いカルスタッフの弟子(14歳の少年)
メアリアン・・・魔法使いカルスタッフの弟子(14歳、ジャックの姉)
カルスタッフ・・・三人の少年少女の師匠
ロラネラ女王・・・ヴァスティア国を治める女王
山の錬金術師・・・昔カルスタッフ・ロラネラ女王と共に死者の軍団の暴動を鎮めた魔法使い
(ファミリア)
オルドウィン・・・元野良猫で、今はジャックのファミリア(魔法はない・・・?)
スカイラー・・・アオカケス、ドルトンのファミリア(幻を作り出す能力)
ギルバート・・・アマガエル メアリアンのファミリア(水溜りの中に未来を見ることができる)
バクサハラ・・・ロラネラ女王のファミリア(変身能力)
イーダン・・・山の錬金術師のファミリア(時間を操る能力)
(その他)
グリムスレード・・・残忍な賞金稼ぎ、オルドウィンをしつこく追い回す
アグダリーン・・・荒地に住む白髪の魔女
フイリップ・・・ギルバートの弟
ブランフォーク王・・・200年前の国王
<用語集>
ファミリア・・・ロイヤル(魔法使い)の動物の相棒
ブリッジタワー・・・オルドウィンが住む街
ストーン・ランリット・・・ジャック達が魔法の勉強をしている所
ウィードの荒地・・・白髪の魔女が住む所
ダク沼・・・ギルバートの父母及び兄妹が住む所
裏切り橋・・・一緒に渡ったものを蹴落としあうと言われる橋
メイデンメア・・・念力猫の住む街
沈める宮殿・・・ブランフォーク王の時代の宮殿
ブロンズヘイヴンの新宮殿・・・ヴアスティア国の現在の宮殿
ガンダビースト・・・三つ目の怪物
7つの頭を持つヒュドラ・・・沈める宮殿を外敵から守るドラゴンの結合体
眠らせ粉・・・唯一山の錬金術師のみが作れるヒュドラの動きを止められる魔法の粉
翼の生えた目玉及び、目玉のおたまじゃくし・・・女王の偵察用

早川書房 アダム・ジェイ・エプスタイン アンドリュー・ジェイコブスン 大谷真弓 訳
(原題 THE FAMILIARS)

黒猫オルドウィン
黒猫オルドウィンの冒険 三びきの魔法使い、旅に出る
人気ブログランキングへブログランキング・にほんブログ村へブログランキングTREview

ミストボーン 霧の落とし子 3 白き海の踊り手

<内容>
ヴェンチャー城において舞踏会が開催された、ヴィンも参加したが、今までと違い静かで異様な雰囲気が漂っていた。どうやら、これが最後の舞踏会になるとエレンドより聞かされ、さらに彼よりルサデルから離れるように告げられた、まもなく貴族間の戦争が近づいているためである。また噂好きのクリス嬢から同日エレンド暗殺があることの情報を得る、彼を助けるべく霧の落とし子の力を発動し、居室へと急ぐそこにいたのは・・・霧のマントを羽織ったシャン嬢であった!対峙しヴィンは勝利する。そして間をおかずに貴族間の戦争も始まった!一方ケルシャーの盗賊団の仲間達は、隠れ家をクラブスの店から別の場所ヘ移動し、ルノーはスプークの守護のもと、彼等とは別に行動していたが、支配王の配下に、発見されつかまってしまい公開処刑のために広場に・・・・ケルシャーは彼等を救出するために行動を起こす・・・・そこに支配王が姿を現すが・・・・。
<読むためのヒント>
貴族間戦争勃発

シャン嬢の正体、さらに計画が明らかに

支配王が公開処刑の場に姿を現す(晒す)、どんな人物なのか?

支配王の日誌と思われる人物(著者)と現実の支配王との齟齬

日誌に登場する、ラシェクというテリス族、著者(後の支配王?)を嫌っている、なぜ?

彼の好きな格言「いつだって別の秘密が隠れている」、そしてまだ仲間にも語られていないケルシャーの今の計画の先にあるものとは?

クレディク・ショー(支配王の宮殿)内で起こっている変化、尋問官VS義務官(尋問官がヴィンを狙っている理由とは?)

死んだはずのある人物の登場・・・・

この物語は、スカーの盗賊団(キャモンの盗賊団)の一人として育ったヴィンから見た側面と、ケルシャー及び彼の盗賊団から見た側面、そして支配王から見た側面(日誌のなかの支配王?及び現実世界の支配王)と三つの面から読む事ができると思います。どちらにしても、信頼とは、仲間の意味とは?これらのとらえ方一つでそれぞれの方向性(運命)が変わっているわけです。それを考えながら読んでいくのも良いかと思います。

時間があったら、物語の各区切りごとに最初の部分に、日誌の著者(支配王?)日誌の内容が語られてから本来の物語に入るようになっているので、そこだけ読むと読後感が更に深まると思います(日誌のみ拾い読み)。

<登場人物>
テン=スーン・・・ヴェンチャー家のカンドラ、以前ヘイスティング家の使用人に属していた生き物
カー・・・尋問官のリーダー格、何かを画策している
ラシェク・・・支配王の日誌と思われる本に登場するテリス族の人物
<用語集>
カンドラ・・・姿を変えられる生き物、霧の霊の成長したもの

その他の人物及び、用語は①、②の記事を参照してください。

ハヤカワ文庫 ブランドン・サンダースン 金子 司訳
(原題 MISTBORN:THE FINAL EMPIRE)

ミストボーン3
ミストボーン 霧の落とし子 3
人気ブログランキングへブログランキング・にほんブログ村へブログランキングTREview

ミストボーン 霧の落とし子 2 赤き血の太陽

<内容>
ヴィンは当初の計画通り、ルノー家の令嬢としてヴェンチャー家にて舞踏会デビューをはたす。そこでヴェンチャー家世継ぎであるエレンドと出会うことになる。無事初仕事を終え屋敷に戻ると何も告げずケルシャーは霧の中に出て行ってしまった、不審に思ったヴィンは後を追う。ついた場所は・・・支配王の宮殿クレディク・ショーであった、理由を彼から聞きだした彼女は、同行することを取り付け潜入したが、潜入場所付近には、鋼の尋問官が三人、ヴィンは深手を負ってしまう・・・深手を受けながらも屋敷から一冊の本を持ち出していた、それは支配王が即位する前の時代に書かれた日誌のようなものであった。一方反乱組織の軍隊の編成はハムの指揮の元順調に進んでいた。
<読むためのヒント>
ヴィンが深手を負ったときに持ち出した本、支配王が即位前に書いたと思われる日誌のようなもの、古い言語クレニウム語で書かれている物でその内容は?

テリス族について、ヴィンから見た謎、セイズド自身も知らなかった事、支配王との関係は?

エレンド・ヴェンチャー卿の思惑、行動、そして彼の仲間ともわれる若い貴族達、彼が何のために本を読んでいるのか?

ケルシャーを突き動かすものは何か?終の帝国成立前の時代に秘密が?

以上のことを考えながら読んでみてはいかがでしょうか?

今現在アラブ諸国の独裁者達が民衆によってノーを突きつけられています。たまたまこの本を読んでいるときにかぶりました。このお話はケルシャー率いる盗賊団を中心に千年続いた終の帝国、そして独裁者支配王による圧制に対しそれを打倒しようという物語です。今読む時期かもしれません。

<登場人物>
(こちらでは、第二巻で重要と思われる人物、初登場の人物を中心に紹介します)
ヴァレット・ルノー・・・ヴィンが貴族のお嬢さんを演じるときの名前
エレンド・ヴェンンチャー・・・ヴェンチャー家後継者、読書家?何を考えてるのか?
リース卿・・・ヴィンをエラリエル城での舞踏会で一緒に踊った若者
シャン・エラリエル・・・エレンドの元婚約者、なだめ屋
スプーク・・・レスティーボウルネスの通称(長いため)
ホイド・・・情報屋
テヴィディアン聖職卿・・・義務官、聖職省長官、ヴィンの父親
<用語集>
伝金術・・・テリス族が操る力
偽りの夜明けの書・・・エレンドが読んでいた本の一つ

(第二巻登場貴族家)
ルノー家
ヴェンチャー家
レカル家
ヘイスティング家
エラリエル家
ジェフェリーン家
テキエル家

ハヤカワ文庫 ブランドン・サンダースン 金子 司訳
(原題 MISTBORN:THE FINAL EMPIRE)

ミストボーン2
ミストボーン 霧の落とし子 2
人気ブログランキングへブログランキング・にほんブログ村へブログランキングTREview

ミストボーン 霧のおとし子 1 灰色の帝国

*登場人物*
<キャモンの盗賊団>
ヴィン・・・帝都ルサデルの盗賊団の少女能力を認められケルシャーにスカウトされる
キャモン・・・盗賊団の首領(いつもヴィンにひどい仕打ちをしている)
ウレフ・・・盗賊団の仲間(唯一友人だと思っていたが・・・)
<ケルシャーの盗賊団>
ケルシャー・・・霧の落し子(ハッシンの生き残り)
マーシュ・・・ケルシャーの兄(さぐり屋)
ドクソン・・・ケルシャーの補佐
ブリーズ・・・合金使い(なだめ屋)
ハム・・・合金使い(殴り屋)
クラブス・・・合金使い(煙屋)
レスティーボウルネス・・・クラブスの甥(錫の目)
イエデン・・・スカーの反徒の指導者
セイズド・・・テリス族(たもちびと)
<貴族・国王>
トレスティング卿・・・北の地方領主
ヴェンチャー卿・・・ルサデル一の貴族
ルノー卿・・・西の地方領主
支配王・・・終の帝国を千年治める帝王
*用語集*
合金術・・・金属を体内に取り込みそれを力に変える能力
<種類>
鉄・・・付近の金属を引く・・・動かし屋
鋼・・・付近の金属を押す・・・コイン打ち
錫・・・感覚を増幅させる・・・錫の目
白め・・・肉体の能力を増強させる・・・殴り屋
真鍮・・・感情をなだめる・・・なだめ屋
亜鉛・・・感情を掻き立てる・・・掻き立て屋
銅・・・合金を隠す・・・けむり屋
青銅・・・合金を暴く・・・さぐり屋
以上特定の金属しか使えないのが霧の使い、全部使えるのが霧の落し子という

たもちびと・・・テリス族に伝わる特殊集団
スカーの民・・・帝国で下位の身分にあたる人々

終の帝国・・・支配王が千年納める帝国
鋼の尋問官・・・合金術を使うスカーの民を見つけ抹殺する者
義務官・・・支配王に仕える僧侶
ハッシンの穴蔵・・・罪人を苦役させるところ。高価な金属アティウムを産出する
*解説*
千年続く支配王の治める帝国は霧と灰が降りしきる世界である。彼の圧制に対しスカーの民の一部が何度か反乱を起こしてはいたがどれもことごとく失敗していた。
一部のスカーは盗賊団として、また支配に従い奴隷のように日々生きてる人達・・・。そんな時代のなか、ケルシャーはハッシンの生き残り、霧の落とし子として、盗賊団のリーダーとして生きていた彼が仲間を募り、支配王に反旗を翻す計画を進める!彼を突き動かすその理由は??
物語は3巻までありますこの巻は、序章にあたります。まず合金術の各金属の役割を理解することからはじめると分かりやすいと思います。

この物語で見ていきたいのは、ヴィンが虐げられていた盗賊団からケルシャーが救いだしてくれ彼の仲間と交流、合金術の訓練、外の世界を見たりすることで変わっていくところでしょうか?そんな中彼女の役割も変化していくのかも・・・。
また、ケルシャーの計画は一年後に実行する予定ですが、仲間と話しあいながら計画を練っていく所・・・盗賊団とは思えない光景ですがよいですね!実行するときは念入りに計画が大事ということですかね!?

キャモンの盗賊団とケルシャーの盗賊団の性格の違いも頭に入れておくのもヴィンの心の動きの変化を理解する一つの見方かもしれません。

2巻目以降は波乱(1巻の終わりの方で事件が発生しているので)が予想されますが、ケルシャーの計画がどのように進んでよくのか見守りたいですね。

ハヤカワ文庫 ブランドン・サンダースン 金子司訳
(原題 Mistborn The Final Empire/直訳 最後の帝王)

ミストボーン
にほんブログ村 本ブログへTREviewブログランキング
プロフィール

染☆聖(読書猫)

人気ブログランキング

人気ブログランキングへ

人気ブログランキングへ
blogram

blogram投票ボタン
カレンダー
本が好き!

ブクログ

ブクログ
読書ログ

読書ログ - 読んだ本を記録して共有する読書コミュニティ
ね こ 時 計
セブンネットショッピング
ブログ更新チェック!ひとくり 今日のまろん
記事検索
ブログの殿堂

ブログランキング
Blog People


Livedoor Reader

Subscribe with livedoor Reader
更新情報など(twitter)

dokusyo_catをフォローしましょう
twitter


アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:

アクセスカウンター
  • ライブドアブログ