第二の地球を探すため航行している宇宙船の一室にシノとロボットのフィーが暮らしていた。そこは無菌室、外にでることはかなわない、死んでしまうから・・・そういった人間の心を癒す目的もあり風景の影像が室内壁に投影される仕組みがある部屋になっています。しかしその風景が雨ばかりで全く変わらなくなっていた・・・おそらくそのころから現在の状況が崩れはじめていたのかもしれない。日常の崩壊と共にそしてシノは自分以外の船の乗員の運命も含めこの移住計画の真実を知ることになる・・・。
読んでいて思ったのは、隔離されていた彼女であったが、最後は開放され、事実を知り、船のみんなのところに旅立ったと解釈しました。少し違うかもしれませんが、コンセプト的には、新井素子さんのチグリスとユーフラテスに近い物語かなとも感じました。
ハヤカワ文庫 菅 浩江
短編集 そばかすのフィギュア収録作品
短編SF小説(国内作家)
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